スポーツカーコンプリートカタログ
SUBARU IMPREZA WRX STI (GD)
スバル インプレッサ WRX STI(GD)
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生産期間
2000~2007
正統進化 を果たした2代目インプレッサ
2000年8月、インプレッサはフルモデルチェンジを受けて2代目になった。新型は初代からのキープコンセプトであるが、丸型ヘッドライトを採用して親しみやすいデザインとなったのが特徴。ボディはセダンとスポーツワゴンを設定するのは同じだが、セダンは「インプレッサWRX」という名称になり、フェンダーを拡大して全車3ナンバー化。エンジンは2.0L 水平対向4気筒の自然吸気(NA)またはターボ(NB)を搭載し、全車スポーツセダンという位置付けとなった。一方、スポーツワゴンは5ナンバーサイズに留められ、2.0Lに加えて1.5Lも選択可能だった。
そんな2代目インプレッサに待望のSTiバージョンが設定されたのは2000年10月のこと。セダンはもちろんスポーツワゴンにも「STi」を設定。エンジンは先代と同じくEJ20型の水平対向4気筒ターボを搭載するが、最大トルクは38.0kgmに向上。インタークーラーやエアインテークの大型化、ターボチャージャーの改良、可変バルブタイミング(AVCS)の採用など改良範囲は広い。4WDシステムは、センターデフ+ビスカスLSD式4WD(※WRX STi type RA 16インチタイヤ仕様ではドライバーズコントーロルセンターデフ式4WD)を搭載。リヤデフにはシュアトラックLSDを採用し、「STi type RA」の16インチタイヤ仕様は機械式LSDが与えられた。そのほか、クロスレシオ6速MT、倒立式ストラットサスペンション、ブレンボ社製ブレーキシステムなど、シャシーや足まわりは大幅に強化された。
2002年11月にはインプレッサシリーズがマイナーチェンジを実施。この改良のトピックは、精悍さに欠けるとして不評だった丸型ヘッドライトが廃止されたこと。フロントデザインを一新し、新たに涙目型のヘッドライトを採用。また、セダン全車が「WRX」扱いだったことも廃止となり、「WRX」は初代と同じく2.0Lターボ車のグレード名に戻った。「WRX STi」はツインスクロールターボの採用などエンジン細部に渡る改良が施され、最高出力は280psと据え置きながらも最大トルクは40.2kgmに向上。そのほか、ボディ剛性の向上やステアリングラック軸の径をサイズアップするなど、シャシーも大きく見直されている。
2005年6月、インプレッサは再度大きなマイナーチェンジを実施。フロントまわりのデザインが一新され、当時のスバルのデザインアイデンティティ「スプレッドウィングスグリル」を導入。ヘッドライトも涙目形状からシャープな形状に変更され、「鷹目」と呼ばれるようになった。また「WRX STi」の表記が「WRX STI」に変更(「i」が大文字になった)。「WRX STI」の最大トルクは43.0kgmに増強されたほか、ドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)に、新たにトルク感応型の機械式LSDが追加され、旋回性能が大幅に高められた。2007年、3代目インプレッサにバトンタッチするかたちで2代目インプレッサおよびインプレッサWRX STIは生産終了となった。
GENERATION
2代目WRX (2021年~)
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2代目になったWRX S4。2.4L 水平対向4気筒ターボを搭載するが、WRX STIは設定されていない。
初代WRX STI (2014年~2019年)
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インプレッサから独立した新世代スポーツセダン「WRX」。標準モデルのS4と高性能なSTIを設定。
3代目 (2007年~2014年)
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英国で生産される4代目タイプR。エンジンはK20C型の2.0L 直4ターボを搭載し、310psを誇る。
2代目 (2000年~2007年)
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2代目インプレッサをベースとしたWRX STi。エンジン強度や剛性の向上に加え6速MTを採用した。
初代 (1994年~1999年)
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WRC参戦のために登場したインプレッサWRX。さらに性能を引き上げたのが「WRX STi」である。