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HONDA CR-Z (ZF1)

​ホンダ CR-Z(ZF1)

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生産期間

2010~2016

1st

ハイブリッドの可能性を示したスポーツカー

 2009年にS2000が生産終了して以降、ホンダのスポーツカー戦略はシビック タイプRだけが担う寂しい状況が続いていた。そんななか、ホンダは2007年の東京モーターショーで「CR-Z コンセプト」と呼ばれるハイブリッドスポーツカーを公開。2009年の東京モーターショーでは各部をブラッシュアップした同コンセプトが再び出展された後、2010年1月のデトロイトショーで市販モデルとなるCR-Zが正式発表された。
 全長4080mm、全幅1740mm、全高1395mmと車体が短く、コンパクトなクーペボディを持つエクステリアは、かつてのCR-Xを彷彿とさせるプロポーション。大開口フロントグリルや張り出したフェンダーなどでワイド感を演出しつつ、流麗なワンモーションフォルムを採用し、空力性能も追求した。インテリアは、スポーツカーらしい低めのドライビングポジションで走りのモチベーションを高めてくれる。また、フロントコンソールボックスやドアグリップにはメタル調のガーニッシュを備えて上質感も高められた。
 CR-Zの要となるのは、なんといってもパワートレインだろう。インサイトにも搭載された1.5L 直4 SOHC(LEA型)のi-VTECエンジンにモーター(MF6型)を組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。エンジンの最高出力は114psと控えめだが、モーターは最高出力14psを発揮し、数値以上に元気のよい走りを見せてくれた。スポーツ走行にも対応する専用設計の6速MT、パドルシフト付きCVTを組み合わせることで、コンパクトスポーツならではの走りの楽しみも与えてくれる。また、ドライブバイワイヤ、モーター、トランスミッションなどを統合制御する3モードドライブシステムも導入。こちらは「SPORT」、「NORMAL」、「ECON」という3モードを任意に選択可能なもので、特に「SPORT」ではエンジンやモーターのアシストレスポンスを高めている。
 足まわりには、フロントにマクファーソンストラット式、リアにコンパクトなトーションビーム式サスペンションを採用。フロント側はアルミ鍛造製ロアアームを採用することで、軽量化を実現した。また、ロック・トゥ・ロック2.48回転というクイックなステアリングギアレシオを採用し、俊敏なハンドリングが楽しめるようにチューニングされているのも見どころ。ハイブリッドスポーツゆえ、10・15モード燃費は25.0km/L(CVT)、22.5km/L(6速MT)と優秀な値を誇った。
 発売以降、度重なる改良や多くの特別仕様車がリリースされたが、2016年6月の「ファイナルレーベル」を最後に生産を終了。直接的な後継モデルは登場せず、6年間に及ぶモデルライフに終止符を打った。

GENERATION

初代 (2010年~2016年)

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ホンダの新世代ハイブリッドスポーツ。114psの1.5L 直4に14psのモーターを組み合わせている。

HISTORY

2010/2/25

CR-Zを発表

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2010年1月のデトロイトショーで市販型がワールドプレミアされ、2月から日本でも発売となった新世代ハイブリッドスポーツ「CR-Z」。1.5L i-VTECエンジンと小型軽量なIMAの組み合わせにより、走りの楽しさと燃費性能を両立。グレードは標準車の「β」と装備充実の「α」を設定する。

2010/12/22

期間限定車「日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念車」

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ボディカラーに専用色「ディープサファイアブルー・パール」を採用するほか、ダークピューターグレー塗装の16インチ軽量ホイールを装着した2011年末までの期間限定車。運転席側クォーターガラスには専用ステッカーが貼られ、室内には専用プレミアムペダルが装着される。

2011/7/19

追加モデル「α Black label」

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フロントシート、ドアライニング、メーターバイザー、シフトブーツなどをブラックで統一し、さらにメタル製プレミアムペダル採用した新グレード「αブラックレーベル」が追加された。エクステリアは、ピューターグレーのメタリック塗装を施した16インチアルミホイールが装着される。

2012/1/26

特別仕様車「α Dressed label」

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特別色「プレミアムディープモカ・パール」を設定したほか、シート表皮、ドアライニング、ステッチ類をボルドーを基調としたコーディネートを施すことで上質さを高めた2012年5月末までの期間限定車。質感と機能性をあわせ持つメタル製のプレミアムペダルの採用もトピック。

2012/9/27

マイナーチェンジ

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ホンダのハイブリッドカーとして初のリチウムイオン電池を採用。従来の約1.5倍の電圧を発生することでモーター出力を高めたほか、新開発のPLUS SPORTシステムを採用して瞬発力を向上。新デザインのバンパーやディフューザーの採用、サスペンションチューニングも行われた。

2013/4/18

特別仕様車「α Dressed label II」

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特別色「プレミアムブルームーン・パール」、17インチ軽量アルミホイールを採用した2013年7月末までの期間限定車。室内には「CR-Z」のロゴ刺繍とブルーステッチが施された合成皮革/ファブリックの専用カラーコンビシートや専用ステアリング、メタル製プレミアムペダルを採用。

2013/10/10

一部改良/追加モデル「2 tone Color Style」

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「αマスターレーベル」に「2トーンカラースタイル」をメーカーオプション設定。こちらはルーフ、テールゲート、ドアミラーがブラックアウトされるほか、専用シート表皮、ブラックドアライニングなどが与えられる。またホイールのカラーが切削ブラックとなるのも特徴となる。

2014/5/22

特別仕様車「α Dressed label III」

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特別色「ブリリアントスポーティブルー・メタリック」や17インチ軽量アルミホイールを採用した特別仕様車。プライムスムース×ファブリックの専用カラーコンビネーションシート、ステッチ入りステアリング&シフトノブ、ラバー突起付きメタル製ペダルなどスポーティな装備が特徴。

2014/11/13

特別仕様車「α Dressed label IV」

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特別色「プレミアムディープロッソ・パール」や17インチ軽量アルミホイールを採用した特別仕様車。室内にはロゴ刺繍入りのタンレザーシート、ダークシルバー加飾が装着されるほか、シート、ステアリング、シフトブーツに専用のカラーステッチが施され、上質感を演出している。

2015/8/27

マイナーチェンジ

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前後バンパー、フロントグリルが新デザインとなったほか、サイドシルガーニッシュ、インラインタイプのLEDヘッドライトを採用するなど外観をリフレッシュ。またリヤトレッドが10mm拡大され、サスペンションの改良、ブレーキディスクサイズの大径化により走りも強化された。

2016/6/9

特別仕様車「α Final label」

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2016年内の生産終了を受け、CR-Z最後の特別仕様車が発表された。「α」をベースに専用ロゴ刺繍入りシート、プライムスムース・ドアアームレスト、ピアノブラック調ステアリングガーニッシュを採用し、高級感のある室内に仕立てられる。マット塗装の17インチホイールも特徴。

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