スポーツカーコンプリートカタログ
HONDA S660
ホンダ S660
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生産期間
2015~2022
Sの血統を受け継ぐ本格派軽スポーツカー
2015年3月、ホンダはS660を発売した。これは同社が放つ久々のリアルスポーツである。90年代のAZ-1、ビート、カプチーノ以降、軽自動車のスポーツカーはダイハツ コペンのみという状況だった。しかし2010年頃を境にCR-Zや86、新型ロードスターなどの国産コンパクトスポーツが登場。低価格でも楽しめるコンパクトスポーツカーが少しずつ復権を取り戻しつつあり、そんな時代の潮流のなかでS660は誕生した。車名は往年のS500やS2000と同じく「S」を頭文字に持つが、これは雰囲気重視のスポーティカーではなくリアルスポーツであることを物語る。
かつての軽スポーツ、ビートを現代版に復刻したようなプロポーションのS660は、よりエッジが効いたアグレッシブなデザインが特徴的。エンジンレイアウトはビートと同じくミッドシップを採用する。エンジンはNシリーズなどに採用される3気筒ターボ「S07A」をベースに新設計のターボチャージャーを組み合わせることで、最高出力やトルクはNシリーズのターボ仕様と同じだが、スポーツカーらしいスロットルレスポンスを実現したのが見所。トランスミッションは軽自動車では初となる6速MTを採用するほか、7速パドルシフト付きCVTも選べる。またミッドシップレイアウトによって前後重量配分は45:55と、スポーツカーとして理想的な数値を達成。これに加え、「アジャイルハンドリングアシスト」を採用したのも新機軸。これは、車体の動きに応じて自動的にブレーキ制御を介入させることで、狙ったラインをトレースしやすくなるシステム。軽自動車とは思えないホンダイズムが注ぎ込まれている。
ところで、2座のミッドシップ・オープンスポーツという性格上、実用性はかなり犠牲になっていることにも注目すべきだろう。簡単に脱着可能なロールトップをフロントラゲッジに収納した場合、この場所にはハンドバッグすら積めなくなる。それほどまでに走りにこだわったホンダ渾身の意欲作、それがS660なのである。
GENERATION
S660 (2015年~2022)
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S800の系譜を受け継ぐ軽スポーツ。ビートと同じくミッドシップレイアウトを採用するなど中身は本気。
S800 (1966年~1970年)
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S600の改良型となるS800。791㏄の直4DOHCを搭載し、最高出力は70psを発揮。クーペも設定。
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