スポーツカーコンプリートカタログ
MAZDA RX-7 (FD)
マツダ RX-7(FD)
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生産期間
1991~2002
ロータリースポーツカーの集大成
コスモスポーツから始まったマツダのロータリースポーツカーの系譜は、1990年代に入っても続いた。1991年10月、RX-7は3代目へとフルモデルチェンジし、同年12月から発売を開始。先代までの正式名称は「サバンナ RX-7」だったが、3代目は当時の販売チャンネルにちなんで「アンフィニ RX-7」となった。全長は先代よりも短い4295mmとなった一方、全幅は1760mmにまで拡大され、ついに3ナンバー化。全高は1230mmと低く、ロー&ワイドなプロポーションは、どこからみてもピュアスポーツカーらしい佇まいなのが見どころだ。前後重量配分は50:50という理想的な値となり、ヨー慣性モーメントや重心を下げることで運動性はさらに向上。
パワートレインは、先代に引き続きロータリーエンジン(13B-REW)を2基搭載し、シーケンシャルツインターボを組み合わせている。また、ハイスピードEGIシステムを導入したことで先代から50psの出力アップを果たし、最高出力255ps、最大トルク30.0kgmを発揮。開発の目標値だったパワーウェイトレシオ5.0kg/psを下まわる4.9kg/psを達成している。デビュー当初のグレード構成はエントリーモデルの「タイプS」、最もスポーティな「タイプR」、快適装備を充実させた「タイプX」の3モデルで展開。「タイプR」は5速MTのみ、それ以外は5速MTまたは4速ATが組み合わされた。いずれも2+2シーターだが、後に2シーター仕様も登場した。
足まわりは、前後ともにダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用。さらに4輪ダイナミック・ジオメトリー・コントロールを採用し、より自然な操縦性を実現している。なかでも「タイプR」はデファレンシャルのファイナルギア比を4.100とし、加速性能を強化。これに合わせてサスペンションセッティングも変更され、走りがより楽しめる仕様となっている。
1993年8月には改良を受けてII型となった。「タイプR」の廉価モデルともいうべき2シーター仕様の「タイプR-2」の設定のほか、「タイプS」と「タイプX」は4速AT専用モデルとなり、名称も「ツーリングS」と「ツーリングX」に変更されている。1996年1月のマイナーチェンジではIV型に進化。車名からアンフィニが外れ、マツダ RX-7となった。同時に最高出力は265psに高められている。当時のグレード構成は「タイプRB」、「タイプRB バサースト」、「タイプRS」、「ツーリングX」、そして2シーターのフラッグシップモデル「タイプRZ」で展開。丸型3連テールランプを採用し、見た目もよりスポーティになった。
1999年1月にはビッグマイナーチェンジを実施(V型)。「タイプRB」の4速AT車は255psのままだが、同グレードの5速MT車は265ps、走りを強化した「タイプR」と「タイプRS」はターボチャージャーの高効率化により自主規制いっぱいの280psに達した。2000年10月の改良(VI型)を経て、2002年3月には1500台限定のファイナルモデル「スピリットR」が登場。初代から数えて24年のモデルライフに終止符を打った。ロータリースポーツの系譜は、4ドアクーペのRX-8に受け継がれることになった。
GENERATION
3代目 (1991年~2002年)
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3代目RX-7は3ナンバーにサイズアップ。エンジン出力の向上、前後重量配分を改善するなど大幅進化。
2代目 (1985年~1991年)
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2代目になったRX-7。新開発13B型ロータリーエンジンを2基搭載する。カブリオレも設定された。
初代 (1978年~1985年)
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マツダ サバンナの後継として登場したロータリースポーツカー。12A型ロータリーを2基搭載する。
HISTORY
1991/10/16
フルモデルチェンジ(I型)
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RX-7がフルモデルチェンジを受け、3代目となった。エンジンは先代の進化版である「13B-REW」を搭載。ツインターボ化により最高出力は255psを実現している。グレードは装備を廃して重量を抑えた「Type S」、豪華仕様「Type X」、ハードサスペンション仕様の「Type R」を用意。
1992/10
限定車「Type RZ」

300台の限定車「Type RZ」が登場した。リヤシートの廃止やレカロ社製カーボンバケットシートなどにより約30kgの軽量化を実現。さらにサスの強化、最終減速比の変更(4.100から4.300)、エンジン&デフマウント強化、P-ZEROの採用など、シャシーにも大きく手が入っている。
1993/8
一部改良(II型)

リヤクロスメンバーにトレーリングメンバーが追加されたほか、前後タワーバーのリジッド化、ダンパーサイズの大型化などが行われ、走行性能をアップ。メーターやシート生地など室内も改良を受けた。「Type X」が「Touring X」へと名称変更され、2座の「Type R-2」も登場。
1993/8
限定車「Type RZ」

II型への改良と同時に発表された150台の限定車「タイプRZ」。足まわりにはトルセンLSD、ビルシュタイン社製ダンパー、BBS製アルミホイールを装着するのが特徴で、走りに磨きをかけた。エンジンスペックはII型に準じており、最高出力255ps、最大トルク30.0kgmを発揮する。
1994/8
限定車「Type RZ」

II型がベースとなるもうひとつの限定車で、350台が設定された。これはバサースト12時間耐久レースでRX-7が3年連続優勝を記念したもので、Bピラーに優勝記念ロゴステッカー、ブルーペンガラスを装着するのが特徴となっている。エンジンスペックはII型と同じく最高出力255ps。
1995/3
一部改良(III型)

改良を受けてIII型に進化。改良のポイントは、グレード体系が見直されたこと。「ツーリングS」が廃止され、限定車「タイプR バサースト」がカタログモデルに。4速ATの「ツーリングX」、新デザインのリアスポイラーを装着した「タイプR-S」、2座の「タイプRZ」で構成される。
1995/6
限定車「Type R Bathurst X」

III型をベースとしたバサーストシリーズの限定車が登場した。4シーター+5速MTの「タイプR バサースト」をベースに、ガンメタリックカラーの16インチアルミホイール、本革シート、グレーペンガラスを採用して特別感を高めたの が大きな特徴となっている。販売台数は777台。
1996/1
マイナーチェンジ(IV型)

マツダの販売チャンネルが整理され車名から「アンフィニ」が消滅。同時に改良を受けてIV型になった。CPUは8ビットから16ビットに変更され、ブースト圧が向上したことでMT車は265psになった。そのほか、丸型3連リアコンビランプの採用や車体エンブレムもマツダになった。
1996/12
限定車「Type RB Bathurst X」

全車に小改良が行われ、運転席SRSエアバッグ付きmomo社製ステアリングを標準装備。同時に700台限定の「タイプRB バサーストX」が設定された。「タイプRB バサースト」をベースに、専用リアウイング、フロントフォグランプ、リアワイパー、専用ステッカーが装着される。
1997/10
限定車「Type RS-R」

ロータリーエンジン誕生30周年を記念した500台の限定車が発売された。「タイプRS」をベースに、「タイプRZ」に採用されるビルシュタイン社製ダンパー、ブリジストン「エクスペディアS-07」が装着される。ガンメタ塗装のアルミホイール、専用色「サンバーストイエロー 」も特徴。
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