スポーツカーコンプリートカタログ
NISSAN GT-R ( R35 )
日産 GT-R(R35)
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生産期間
2007~2025
1st
日本を代表する高性能リアルスポーツ
2002年にスカイライン GT-R(R34)が生産終了したことで、90年代初頭から始まった国産スポーツカーのゴールデンエイジは冬の時代へと突入した。次期スカイライン(V35)には「GT-R」のバッジが与えられることはなく、高級志向のコンセプトにシフト。しかし待つこと5年、2007年10月の東京モーターショーで、新型GT-Rの姿がついに公の場に披露されたのだった。過去のGT-Rはすべてスカイラインの高性能グレードという位置付けで、その設計に制約があったが、新型は車名が「GT-R」となってスカイラインから独立。スタイリング、メカニズムのすべてを専用開発とすることで、ポルシェ、フェラーリなどのライバルと同格のプレミアムスポーツカーへと進化を遂げた。
GT-Rのシャシー(日産はプレミアムミッドシップパッケージと呼称)の大きな特徴は、エンジンを車体前方に、クラッチ、トランスミッション、トランスファーを車体後方に置いてリヤファイナルと一体化させた独立型トランスアクスル4WD方式を採用したこと。これにより、走行中のあらゆる状態で4輪のグリップ荷重を最適化している。エンジンは新開発3.8L V6DOHCツインターボ「VR38DETT」を搭載。当初の最高出力は480psと、奇遇にも当時のポルシェ 911ターボと同じ値を発揮する。これに新開発のGR6型デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせ、ダイレクトなシフトチェンジを実現。足まわりには、減衰力を状態に応じて最適化してくれるビルシュタインダンプトロニック、大型ブレンボ社製ブレーキ、専用タイヤの採用など、極めて高度な性能を持つスポーツカーとなった。
また登場後も改良を重ねて進化したことも特筆すべきところで、2011年モデルではブースト圧の変更で最高出力は530psになると同時に外観を小変更、2014年モデルではアンダーフロアの改良で剛性アップし、さらに専用サスを備えた「NISMO」を追加、2017年モデルでは大幅なデザイン修正に加え最高出力は570psに達している。その後も年次改良を重ねて進化していったが、2025年に惜しまれつつも生産終了となった。
GENERATION
初代 (2007年~2025)
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スカイラインから独立した新型スポーツカー「GT-R」。エンジンは3.8L V6ターボを搭載している。